2015年9月13日日曜日

伊豆の国市シャレットワークショップ開催

【伊豆の国市シャレットワークショップの開催と最終発表会】


去る2015年9月8日(火)から9月11日(金)まで、静岡県伊豆の国市にて、

伊豆の国市シャレットワークショップ2015
「伊豆長岡駅周辺から考える、伊豆の国市まちづくりデザイン」

と題して、横浜国大都市計画研究室有志12名+野原で、
研究室内デザインシャレットワークショップを開催いたしました。





2015年7月に「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産登録された「韮山反射炉」や、
「コンパニオン」発祥の地?とも言われる伊豆長岡温泉もある、静岡県伊豆の国市と協力し、
また、小生が委員長を務める伊豆尚可駅周辺地区将来構想策定委員会でのご縁もあり、
(伊豆箱根鉄道)伊豆長岡駅周辺地区の将来構想に関する検討を行いました。
韮山反射炉の世界遺産登録による波及と影響、持続について考える必要があるとともに、
全国各地で繰り広げられている、人口減少時代の立地適正化計画検討の中で、


伊豆長岡駅とその周辺をどう考えるか?

伊豆箱根津鉄道駿豆線伊豆長岡駅

初日・二日目はあいにくの天気でしたが、なんとか無事敢行されました。
一日目、現地まちあるきは、大雨の中でしたが、韮山反射炉と、この反射炉を造成し、
西洋近代型の兵法や考え方を導入することで、神奈川~静岡の海岸線を守るべく奮闘した、
天領を司る御代官様、「江川英龍(太郎左衛門)」の拠点であった「江川邸」(重要文化財。ちなみに、江川英龍は、日本初の?パンを焼いた人でもあるそう。その時は、兵糧代わりの携帯食で、とても固いものだったそうです。また、西洋式兵法等を教える「通称:韮山塾」も開設し、花燃ゆでも出てきた久坂玄瑞も学んだとか)を見学。


その後、駅周辺や、千年以上続き、源頼朝も入湯したとも言われる古奈温泉(山養荘新館は村野藤吾設計)、田んぼが冬に凍らないことから不思議に思いつついたらでてきた、明治期からの伊豆長岡温泉(京都と二カ所しかなかった芸妓学校がかつてあったとか。コンパニオン発祥の地でもある?!)などを見学しました。
(地元紙の伊豆日日新聞にも掲載していただきました)。



そして、本日一日目から二日目にかけて資源調査のまとめをしながら、ファーストインプレッション
でのアイデアをアイデアカードに記し、なんと、もう、中間発表会。
伊豆長岡駅の拠点機能に必要な3つの視点である、
交通拠点班、生活拠点班、観光拠点班の3つの班に分かれて、検討を行いました。
中間発表会では、自治体職員や地域の方々のお集まりの中、プレゼンののちに、
アイデアカードに投票してもらいましたが、それが功を奏したののか、自治体職員の
方々からもいろいろとご意見頂きました。



三日目には、ようやく晴れてきたので、周辺の現地調査などを行いながら、確認し、
徐々に案を固めながら、具体的な空間なども意識して提案を詰めていきました。


そして、発表会には、市長、副市長をはじめとして、自治体職員の方、市議会議員の方、
地域の方々にもお越し頂き、発表を聞いて頂きました。
観光チームは、反射炉や温泉に、点で訪れてしまうのではなく、その周辺にある文化(「パン祖」江川英龍や、反射炉にまつわる様々な文化的背景、北条時政に源頼朝に始まる平安末期からの歴史をつくった物語がふんだんに伝わる歴史の流れ、イチゴやブルーベリーなどによる観光農園、京都とここしかなかった元芸妓学校、いろんな富士山ビュースポットなどなど)を面的に楽しむための入り口としてのハブとなる入り口を、農家カフェと足湯を交えて提案。

生活チームは、鉄道に乗っている高校生、保育園送り帰りのおかあさん、新たな仕事として農業を選んだニューファーマー、病院の開院待ちの行列など、ちいさなまちの人々のすき間をみつけ、これらの人々も快適に心地よく待ったり活動や交流ができる場所を提案。利用者の潜在ニーズはまちなかに眠っているということを丁寧に掘り起こしています。
交通チームは、様々な交通手段(鉄道、路線バスにシャトルバス、各旅館の送迎バス、タクシー、レンタサイクル、乗合タクシーなどなど)が集まるが、乗り換えがわかりにくい中で、リニアに交通が並び、これをコーチングしつつ、快適な待合も提供する、モビリティセンターを提案。さらに、ちょいモビやランニング、狩野川でのカヤックなど、新たなモビリティも提案。

その後ディスカッションにて、地域の方や議員さん、職員さんに副市長、市長にコメントを頂きました。提案自体は、数日のものであり、細かく詰められたクオリティのものではなかったかも知れませんが、学生のみなさんは120%の力を出しつつこの時間では最高の成果を出していたと思いますし、集中したOJTの日々の中で、かなりの実力と成長を身につけたのではないかと思うので、自信をもって次の活動に向かって欲しいと思います。

パネル展示
交通班の提案模型



伊豆の国市長からのコメント
また、地域にとっても、多分、初めての経験だったと思いますが、発表会後の様子を見ても、
それぞれの方々に対して、それぞれの形での刺激となったのではないかなと思います。
次のステップとして、これをたたき台としながら、地域でどのような動きが生まれるか、
とても楽しみです。

0 件のコメント:

コメントを投稿