2012年9月12日水曜日

楽しい学会の見方・使い方

本日より3日間、日本建築学会の大会が開催されています。
今年は、東海大会ということで、名古屋大学で開催されています。

例年、建築学会の本を入れたビニール袋をもつ学会員が都市中をうろうろするので、
それをみると、似た者同士を感じます(今年はコスト削減化で、袋の配布は廃止されたみたい)。
小さな都市だと、町中が学会員で溢れます。朝の移動、交通機関も大変です。

【学会で資料集を買おう】
まず、初日の朝に受付に行き、大会登録をすると横に、
大会の研究会やパネルディスカッションで使用される資料集の販売所があります。
この資料集が、先端情報が掲載され、非常に充実しているので、
みんなまずは、この購入に走ります。すぐ売り切れてしまうので、最初にやることです。

【学会発表】
準備ができたら、いよいよ、学会参加です。キャンパス内を地図を見ながら歩いていると、
関係する分野の全国からやってきているので、犬も歩けば棒にあたる状態で
いろんな人に出会い、間接的なおともだちも広がってゆきます。
各分野ごとに部屋が数室用意されて、発表が5-6編で一カテゴリーとなって行われているので、
興味あるもの、聞きたいもの、知り合いのモノなどを聞きに行きます。
もちろん、自分の発表がメインであり、また、とりまとめの司会、タイムキーパーな副司会の
担当がある場合は、担当の用務を行います。
自らの発表で、会場から(多くは司会から)質問やコメントをいただいたら、発表後にご挨拶して、
さらなる補足コメントをいただいたり、名刺交換することで、研究に関するさらなるネットワークが
広がります。

【研究協議会やパネルディスカッション】
また、これとはほかに、様々な分野で、研究懇談会やパネルディスカッションが企画されており、
様々なテーマの講演に対して、その分野の第一人者や先端的研究を行っている研究者、
実務家による報告や討論を聞くことができます。
これまでは、一日目の午後から三日目の午前に多かったディスカッションですが、近年は、
テーマも多く、三日間じゅう何かが行われていますから、是非、興味のあるディスカッションを
聞いてみてはいかがでしょうか。
(今年度は、(初日ですが)鈴木博之先生、陣内秀信先生、後藤春彦先生、西村幸夫先生、
布野修司先生などの大御所が集まるセッションもありました)

また、そのほかにも、ポスターセッションや、建築学会のコンペの公開審査や授賞式、
全国の卒業設計展、本日は、槇文彦氏の記念講演会もありました。

【まちを巡る】
そして、せっかく各地域からやってきているので、大会の行われる地域のまちを
散策しに、ちょっと学会を抜け出す場合も少々(いや、多々)あります。
名古屋の各地域や白壁地区などを巡ったり、
名古屋からちょっと足を延ばして、岡崎、足助、豊田、伊勢方面などなど
魅力あるまちを巡れます。

【懇親、交流】
そして、夜は、たいてい、懇親会です。
各学会の都市の繁華街を訪れ、地域経済にちょっとだけ貢献しつつ、
各都市のまちの活気を味わいます(名古屋では、駅近くの数少なく
残された町家等のリノベーションによる居酒屋などが人気)。
たいてい二日目に各分野の委員会の懇親会があり、関係者が集まるので、
その後二次会などが開かれたり、一日目には、研究室や元研究室などの知人
同士のネットワークで懇親することなどが多くあります。
同じ分野違う分野の様々な人たちが一手に集まるので、この場で
新たな出会いやネットワークも広がります。
(私の場合、以前、毎回学会の飲み会だけでしか会わない方などもいらっしゃいました)。


ということで、それなりにかかる学会参加費を存分に味わう、
「楽しい学会の見方・使い方」、でした。

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